(2) 港湾サービスの充実の必要性
○我が国の港湾のサービス内容・対応時間には不満が多い
我が国港湾に対しては、通常料金での荷役の時間が限られている、時間外荷役に事前協議が必要、コンテナのデバンニングが別料金になっている等、顧客にとって不十分な対応への不満が多い。
【大手物流業者の事例】(N社)
・我が国の多くの港湾では、通常料金での荷役時間が限られており、輸送時間とコストの短縮の阻害要因となっている。
【鹿児島県に本社をおくスーパーの事例】(J社)
・輸入においては、主に門司港を利用している。港湾の選定は商社に任せているが、現状に満足しているわけではなく、港湾荷役については、コンテナのデバンニングが別料金になっている等、不十分な対応に不満を持っている。
○内陸通関の実施もサービス向上に有効
陸揚げしたコンテナを、港湾からコンテナのまま保税運送して通関手続きする保税蔵置場(インランド・デポ)の整備も、サービス充実には有効である。ここで、通関とデバンニング・流通加工を一括して実施することができる。
【大手総合商社の事例】(E社)
・我が国港湾は、初めて通関する品目等については、通関のためにいったんデバンニングをしなければならない等、コスト高になる仕組みになっており問題が多い。
【佐賀県に本社をおく倉庫業者の事例】(W社)
・当社の保税蔵置場では、港湾からコンテナのまま運送された貨物を通関手続きし、デバンニング・流通加工して各地へ配送している。