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(3) プロペラ軸の船首側組立型軸継手構造

プロペラ軸を船尾方向から船尾管に挿入する場合、プロペラ軸の船首側は組立軸継手を採用することになるが、この場合3・13図に示すような構造では船尾管軸装置からの海水の漏水によって軸身に海水がかかり腐食したり、クロスマークが発生したりして、プロペラ軸が折損することがある。この対策として3・14図に示すようなプロペラ軸スリーブを組立型軸継手まで延長し、軸身を完全に保護する構造とする。

 

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3・13図

 

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3・14図

 

(4) プロペラ軸のプロペラ取付部の構造

3・15図に示すようなプロペラ軸にプロペラを取付ける構造では、プロペラの船首側のゴムパッキン(Oリング)がプロペラの押込量に影響を受けるのでOリングによる密封性が不安定である。このためプロペラ軸の軸身にクロスマークが発生することがある。この対策として3・16図に示すようなゴムパッキンをパッキングランドで押込む構造とする。

プロペラ軸は海水の浸入などによって折損事故が発生することがあるので、プロペラの取付時および取外時の検査には、十分留意しなければならない。

 

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3・15図 プロペラ取付部の構造

 

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3・16図 プロペラ取付部の構造

 

 

 

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