日本財団 図書館


5) ロッカアーム(弁腕)、ロッカシャフト(弁腕軸)、弁腕軸支え台

弁腕は、弁腕軸支え台に固定された弁腕軸を支点にして、弁押し棒の動きを吸排気弁に伝える役目をしている。弁腕には可鍛鋳鉄又は鍛造材が使用され、弁との接触面には焼き入れ又はチル硬化により耐摩耗性を高めている。又弁腕軸に嵌る部分にはブッシュを入れ軸受けとしている。

弁腕軸支え台は鋳鉄で造られ、ボルトでシリンダヘッドに固定されている。又弁腕軸両端にはサークリップ等を入れ弁腕の抜け出し防止処置が施されている。

なお、4弁式ヘッドには2・81図に示すようなT形のレバーを使用し弁腕の動きを同時に2本の弁に伝える構造となっている。

 

055-1.gif

2・81図 ロッカアーム部分の構造

 

6) 吸排気弁及びコッタ

吸排気弁は、カムの動きをタペット、プッシュロッドを介して作動する弁腕により、シリンダヘッドに圧入されたバルブガイド(弁案内)に沿って上下に作動し、シリンダ内の吸排気をタイミング良く行うと共に、弁バネによって弁シート面が、シリンダヘッドに設けられた弁座シート面に密着してシリンダ内の気密を保持している。

 

055-2.gif

2・82図 コッタの形状

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION