日本財団 図書館


008-1.gif

 

総監督…観世榮夫 Hideo Kanze

 

東京都出身。能の伝統ある家柄に生まれ、祖父の観世華雪、父の観世雅雪について能の修業。3歳で初舞台、12歳でシテを務める。22歳のとき喜多流のメソッドを学ぶために、それまでの習慣を破って喜多流に移籍し、喜多実に師事した。

31歳で能界を離脱。青年芸術劇場(青芸)・自由劇場の旗揚げに参加し、オペラ・演劇・舞踊・歌舞伎などの演出や俳優として活動した。

51歳で能に復帰して能の役者・演出家と多彩な活動を続けている。海外における演劇のシンポジウムや能の公演には幾度も参加し、国際的な活躍をしている。現在、社団法人銕仙会理事長、京都造形芸術大学教授。

第48回芸術選奨文部大臣賞受賞、「山本安英の会」記念賞、モービル音楽章を受賞。主な能に、翁、道成寺、安宅勧進帳、石橋、鷺、木賊、砧、求塚、恋重荷、卒塔婆小町、鸚鵡小町、乱、桧垣ほか。演出作品に、遠くまでいくんだ、絵姿女房、乞食の歌、修善寺物語、袴垂れはどこだ、セチュアンの善人、テーバイヘ向かう七将、オイディプース王、山月記、鷹の井戸、カーリューリーバー、日本三大伝統芸能欧州公演『俊寛』、彦市ばなし、額田王、子午線の祀り、ほか。

 

008-2.gif

 

合唱指揮…大谷研二 Kenji Otani

 

1980年武蔵野音大卒業。東京混声合唱団に入団。

83年留学。E・エリクソン、H・リリング、W・シェーファ各氏に師事。フランクフルト音大合唱指揮科を卒業、デュプロマ取得。

89年帰国。武満徹主宰『Music Today』、90年サントリー音楽財団『20世紀の音楽』公演で注目を浴び、同年、東京混声合唱団コンダクター・イン・レジデンスに迎えられる。90年度村松賞受賞。91年東京混声合唱団第127回定期演奏会に初登場。いずみホール『音楽の未来シリーズ』サントリーサマーフェスティバルで4年連続で東京混声合唱団を指揮するなど、中世から現代に至る作品によって高い評価を得ている。岩城宏之率いるオーケストラ・アンサンブル金沢の付属合唱団指揮者。

97年東京混声合唱団専任指揮者就任。

 

008-3.gif

 

美術…有賀二郎 Jiro Ariga

 

舞台美術家。1933年、東京生まれ。慶応幼稚舎、普通部、高校、大学卒。

高校で演劇部設立に参加、そこで出会った林光、日下武史、藤本久徳、浅利慶太諸氏の影響は大きく、後の進路を決定することになった。

東京芸大美術部に転校。田中良、遠山静雄諸先生によって日本の古典にも親しむようになり、在学中より舞台美術設計を手がけ、芸大中退後舞台美術家としてフリーを通す。

主として日本舞踊、児童劇、オペラ、バレエ、人形、仮面等の分野で活躍。

劇団四季創立当時は、衣裳、小道具、大道具の製作を手伝った。

 

008-4.gif

 

衣裳…緒方規矩子 Kikuko Ogata

 

東京生まれ。

京都市立美術大学在学中より演劇にかかわり、京都喜劇座の創立に参加。1950年同大学卒業後、51年関西オペラ団の旗揚げに参加。55年上京、NHKのイタリア・オペラ上演のスタッフになる。以来、オペラをはじめ舞踊、演劇、バレエ、テレビ衣裳と幅広く活躍、これまでに650本の仕事をこなす。73年に文化庁海外研修員として1年間遊学。

79年、伊藤熹朔賞受賞。藤沢市民オペラでは『龍恋譜』『蝶々夫人』『ヘンゼルとグレーテル』『アイーダ』『トゥーランドット』『ウィンザーの陽気な女房たち』の衣裳を担当。

 

008-5.gif

 

照明…斎藤茂男 Shigeo Saito

 

舞台照明デザイナー。1950年、埼玉県川越市生まれ。中央大学商学部に学ぶ。

その後、主に演劇、ダンス、オペラ等の舞台照明の仕事に従事。88年、(株)シアタークリエイションを設立。

90年頃より、佐藤信氏の主な演出作品の照明デザインを手がける。また、エジンバラ、ニューヨーク、メルボルン、アヴィニヨン等海外の芸術祭参加作品にも数多く参加。

96年より財団法人世田谷区コミュニティ振興交流財団世田谷パブリックシアター専属テクニカルスタッフとなる。パブリックシアター開場記念公演『A LIFE IN THE THEATRE』をはじめ、同劇場主催公演の多くの作品に照明デザイナーとして携わっている。

最近の主な舞台作品には、二期会オペラ劇場『シンデレラ』、パブリックシアター『プラトーノフ』、『ヴォイツェック』、シアターコクーン歌舞伎『盟三五大切』、シアターコクーン『夏の夜の夢』、舞台芸術フェア99『眠れない天使の夜−バッハとAMON』などがある。

 

008-6.gif

 

舞台監督…菅原多敢弘 Takahiro Sugawara

 

大阪生まれ。近畿大学法学部に学ぶ。

在学中より関西歌劇団の舞台監督助手をつとめる。卒業後、上京し、オペラ・バレエの舞台監督集団<ザ・スタッフ>に入社。加藤三季夫、田原進の両氏に師事。的確な判断力と舞台監督としての手腕が認められ、我が国のオペラを担う人材として頭角を現す。

主に二期会、藤原歌劇団、関西二期会等のオペラ公演に携わるとともに、ウィーンシュターツオーパー、ミラノスカラ座、ロイヤル・オペラ等の日本初公演にも参加している。

代表的な作品としては、新国立劇場の開場記念公演『ローエングリン』『カルメン』、二期会の『椿姫』『ラ・ボエーム』『こうもり』『プッチーニ三部作』、藤原歌劇団の『アイーダ』『トスカ』『ノルマ』等を手がけており、公演の成功に大きく寄与している。

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION