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2-3. サンゴ礁の分布

 

環境庁自然保護局は、第4回自然環境保全基礎調査においてサンゴ礁海域調査を1990年度〜1992年度に実施している。その調査結果によると、礁池面積及び礁池内のサンゴ群集面積等は、表2.3.1に示すとおりである。

サンゴ礁の地形は、典型的な裾礁では陸側より沖合いに向かって、後方礁原、礁池、前方礁原(内側礁原、外側礁原)、礁斜面に区分される。上記の調査では、前方礁原を境に礁池(内側礁原を含む。また、八重山列島の石西礁湖を含む。)と礁縁(外側礁原及び礁斜面)に区分され、そのうち礁池内について海底性状別面積が示された(表2.3.1)。

それによると、沖縄において調査が実施された礁池の総面覆は、約77,600haである。八重山列島が最大で約39,000haを占め、次いで沖縄島海域の27,800haが続く。

この調査で判明した礁池内におけるサンゴ群集の面積は、約28,240haで、海底性状中最大の面積比率(36.4%)を占めている。海域別では八重山列島が最大で約19,230ha、次いで沖縄島海域の約7,050haである。

宮古列島海域は地形的にサンゴ群集の生育に不適な干出裸岩の面積が34.4%と多くを占め、サンゴ群集の面積は相対的に小さい(18.2%)。逆に八重山列島海域は干出裸岩面積が小さく(9.8%)、サンゴ群集面積は約49.2%を占め、相対的に大きい。

 

表 2.3.1 礁池注1 における海底性状別面積注2 (サンゴ礁海域) 1980〜1992

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注)1. ここでは、前方礁原を境に陸を礁池という(内側礁原を含む。また、八重山列島の石西礁湖を含む)。

2.ただし、伊江島と粟国島を含まない。第2回自然環境保全基礎調査によれば、伊江島と粟国島のサンゴ礁面積は974haである。

資料:環境庁自然保護局、1997、日本の干潟・藻場・サンゴ礁の現況、第3巻、サンゴ礁、より

 

 

 

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