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北極海航路?東アジアとヨーロッパを結ぶ最短の海の道?

 事業名 北極海航路開発調査研究
 団体名 シップ・アンド・オーシャン財団  


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図4.2-9 CNIIMFにより選定された航路上の水深変化

 

4.2.2 運航支援

 

(1) 運航支援設備

前節において述べたように、NSR上には浅瀬・暗礁等の危険域が多く存在する。また、ロシアにおいてはオビ・エニセイといった大河における河川水運も盛んであることからNSRとこれらの河川を結ぶ水上交通も多い。このような危険域あるいは河口等を中心にして、NSR上の要所には各種の標識等が設置されている。これらには、無線標識、昼標・夜標、レーコン、レーダ反射器、各種ブイ等が含まれる。各種標識に加え、衛星による船位決定も現代の船舶における欠かせない運航支援情報である。NSRにおいても、他の海域同様、衛星による船位決定が行われる。

無線標識施設としては、現在47カ所に施設があり、そのうち17カ所が有人施設となっている。これらの無線標識の到達レンジには現在100NMと150NMの2種類があり、300NMレンジのものも開発が進められている。一方、河口・江口域を中心として現在約30カ所にレーコンがある。また、この他に200カ所にレーダ反射器が設置されている。ロシア沿岸域及びその北側に存在する島々は、一般に平坦で陸地からのレーダーの反射が得られにくい場合が多いことから、レーダ反射器が設置されている。これらのレーコン等には、多くの場合、昼標・夜標等が併設されているが、これらを含めてNSR域には合計約250カ所に夜標が、200カ所に昼標がある。また、夏季においては約1,000カ所に浮標が設置される。

Global Positioning System(GPS)は、衛星情報を利用した位置決定システムであり、現在、船舶のみならず航空機、自動車等に幅広く使用されているが、NSRにおける船舶の船位決定にも有用なシステムである。また、ロシアの衛星による同様のシステムGLONOSも存在するが、これを利用するための受信設備はロシア船以外においては普及していない。GPSによる位置決定システムは、元来は軍事目的で開発されたものであるため、一般船舶による利用の場合は船位決定精度が約100m程度となる。このため、さらに高精度の船位決定が求められる場合のために、陸上ステーションと船上との情報を比較することにより、精度10m程度まで向上させることができるDGPSモードが開発されている。NSRにおいても、DGPSのための陸上ステーションが、カラ海を取り囲むオレニー(Oleny)、ステリゴフ(Sterligov)、ユーゴルスキーシャール(Yugorsky Shar)及びパトニコボ(Lipatnikovo)の4カ所に計画されている。これらの陸上ステーションからの情報は、カラゲイト海峡を中心とする海域における船舶の航行安全はもとより、カラ海域での海洋研究、資源探査・開発等の目的にも使用されることとなっている。

 

 

 

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