付録II 興味深い発表論文の概要
田村副主幹発表論文
OMAE99-1103
EXPERIMENTAL STUDY ON THE INTERACTION BETWEEN NOZZLE PROPELLERS AND ICE
ノズルプロペラと氷片の干渉に関する実験的研究
Kenkichi Tamura
Japan Marine Science and Technology Center (JAMSTEC)
2-15 Natsushima, Yokosuka, Kanagawa 237-0061, Japan
Hiroharu Kato
Department of Environmental and Ocean Engineering, University of Tokyo
7-3-1, Hongo, Bunkyo-ku, Tokyo 113-8656, Japan
1. 緒言
本論文では、実験的なアプローチにより、プロペラと氷片との干渉問題を取り扱う。研究対象としては、ノズルプロペラを取り上げ、現象をプロペラ近傍に限定し、実験的に氷片との干渉によるノズルプロペラの性能変化と翼荷重を取り扱った。そして、荷重成分への分離を行い、続いて各成分毎のパラメターについて検討を行い、最後に実船での結果との比較を行うこととした。
2. 干渉過程のシナリオと成分分離
2.1 干渉による荷重成分
実験の観察から、干渉によってプロペラ翼に生じる荷重成分をFig.1に示すように、以下のような4つの成分の合成と考えることとした。氷とプロペラの干渉時にプロペラ翼にかかるトータルな荷重をFtotalとして、
Ftotal = Fice + Fhydro + Finertia1 + Finertia2 (1)
とするものである。