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1.5. 調査結果の概要

 

(1) OMAE'99国際会議(7月11日〜15日)

北アメリカ大陸の最東に位置するカナダ・ニューファンドランド州、そのなかでも最も古く小さい町であるセント・ジョーンズ市において、第18回OMAE'99国際会議は行われた。OMAEは米国機械学会が中心となり、日本造船学会をはじめ各国の造船、機械、土木、石油等の多くの学会が参加している国際会議である。今回はエリザベス女王が宿泊したこともあるホテルニューファンドランドで開催された。各セッションは計10の会議室に分かれて行われた為、地上2階(カナダでは1階にあたる)から地下1階に点在する聞きたい発表のある会議室を目指して、ホテルを上へ下へと忙しく移動する様を多く見かけることとなった。またそれと同時に、久しぶりに再会を果たした(のだと思う)研究者同士でお茶を飲みながら談笑する姿も見うけられ、本会議は発表内容の重要性もさることながら、志を同じくする者と意見交換をする場としても重要であると強く感じた。

発表は初日に行われたPlenary Sessionに引き続き、Offshore Technology、safety and Reliability、Materials、Pipelines、Polar and Arctic Engineering、Ocean Space Utilizationの6つのセッションに分かれて行われた他、FPSO in Harsh Environments Workshop、Deepwater Moorings by Fiber Ropes Workshop、Requalification of Marine Pipelinesの3つのWorkshopにおいて討論が行われた。

(2) Oceanstar Systems,Inc. (アメリカ・マサチューセッツ)訪問調査

ファルマス周辺における海洋調査の現状について、社長であり海洋学者であるJhon.P.Fish氏に説明をしていただいた。彼は沈船の捜索や水中探査機器の技術指導を行なっているほか、論文も多数発表するなど海洋学全般に幅広く精通している。今回の調査では彼の意見を参考にさせて頂いた。会社は秘書が一人いるのみで個人的な事務所という感じである。彼には調査を実施するにあたっていくつか貴重な意見を述べてもらったほか、BENTHOS、DSSI、ウッズホール海洋研究所を訪問する際に便宜をはかっていただいた。

(3) BENTHOS,INC. (アメリカ・マサチューセッツ)訪問調査(7月16日)

BENTHOS社は水中カメラや音響トランスポンダ、ROVなどドランドで開催機器を幅広く製作している。その製品はアメリカ海軍に数多く納人していることからも高く評価されており、古くに創立された有数の水中調査機器メーカーである。本社はボストンから車で1時間半、周辺を森林に囲まれたマサチューセッツ州ファルマスにある。

 

 

 

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