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本計画(但し、法的拘束力は有さない)が採択されたことにより、日本海を含む北西太平洋の海洋環境の保全に関する関係国の枠組みが一応達成された。

(2) 行動計画の概要

同会合に先立ち、9月12日から13日まで同地で第4回専門家会合及び共同研究、海洋汚染モニタリング、汚染規制などに関する協力のための行動計画案の検討が行われ、14日の政府間会合で行動計画が参加国の間で採択された。

主たる内容:

(イ) プライオリティ順プロジェクト分野

包括的なデータベース・情報システムの確立

各国の環境関係法・政策の調査

地域間の共同モニタリング計画の策定

海洋汚染防止のための計画の策定

地域活動センター及びネットワークの設立のための検討

(ロ) UNEP事務局長に対し、行動計画の目標を達成するための協力要請、及び第2回政府間会合を1996年に、その後毎年政府間会合を開催するよう要請し、

(ハ) 本件計画の推進のため信託基金を設立することとし、そのための拠出等の詳細は、第2回政府間会合までに決定することに意見の一致を見た。

 

4. 第5回専門家会合(1995年11月:バンコック)

第1回政府間会合を受け、資金問題及び対象地域について議論が継続されたが、最終的な結論については、第2回政府間会合で決着を図ることとなった。

 

5. 第6回専門家会合(1996年8月:バンコック)

第1回政府間会合を受け、具体的な活動内容及び活動開始時期について議論された。

 

6. 第2回政府間会合(1996年11月:東京(国連大学))

(1) 概要

94年の第1回政府間会合の結果を受け、資金問題、対象地域、具体的な活動につき討議を行った(北朝鮮からの参加はなく、ロシアはオブザーバー参加であった)。

(2) 会議の結果

(イ) 資金問題

事業の予算規模を年間50万ドルとすることで合意された。各国からの拠出割合については継続討議することとなった。

(ロ) 対象地域

日本海及び黄海(沿岸を含む)を対象とし、表現方法として沿岸国名及び緯度・経度を用いた表記方法が採択された。

(ハ) 活動内容

具体的な活動内容として次の5つのプロジェクトが採択され、陸上起因による世界行動計画(GPA)についてもNOWPOP沿岸国で取り組むこととされた。

NOWPOP1:「データベース及び情報管理システムの設立」

NOWPOP2:「各国の環境法・目標・戦略・政策のレビュー」

NOWPOP3:「協力できる地域のモニタリング・プログラムの設立」

NOWPOP4:「海洋汚染に対する準備・対応(緊急時対応)」

NOWPOP5:「地域行動センターとそのネットワーク設立の開始」

なお、各プロジェクト(NOWPOP1〜5)については、1997年又は98年から着手することとなった。

 

 

 

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