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2 粉末ゲル化剤MDPC試験法

平成10年度の調査においては、油ゲル化剤のうち、ゲル化率の試験法に工夫の余地があると考えられる粉末油ゲル化剤について、調査を実施することとした。

粉末油ゲル化剤の型式承認試験基準による試験法では、ゲル化していない油分の抽出の操作として容器内の内容物を別の容器に移し替えることから、試験油の粘度が高い場合に種々の困難さが生じる。このため、容器の海水中にふるいを予め沈下させることで、容器内の内容物の移動を最小限とし、油層表面のゲル化油と未ゲル化の試験油を混合することがなく油分のみを抽出する方法を確立し、この試験法を粉末ゲル化剤MDPC試験法と呼称することとした。

粉末ゲル化剤MDPC試験法の試験操作と模式図を図3-1-1に示す。また、海査第第635号の試験操作と模式図を図3-1-2に示す。さらに、両試験操作の比較を表3-1-1に示す。

なお、液体油ゲル化剤については、レンズ状の油膜表面からゲル化剤が滑落することから、平成9年度で調査を打ち切った。

 

表3-1-1 試験操作の対比

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