日本財団 図書館


3 まとめ

各油回収装置の特性を把握するための性能試験方法を3か年にわたり研究・実験を行い、油回収装置MDPC試験法を開発した。この開発した油回収装置MDPC試験法に基づき6機種の油回収装置について性能試験を実施した。その試験法の内容を検討した結果から、開発した試験法を用いることにより大半の油回収装置の特性を概ね把握することが可能であるとの知見を得ることができた。開発の成果は次のとおりである。

(1) 油回収装置MDPC試験法を確立したことにより、油回収装置の特性を把握できる。

(2) 油防除実施者の立場から、流出油事故現場に投入すべき油回収装置の判断が可能である。

(3) 不必要な資機材の手配・投入が無くなり、現場の混乱が減少される。

一方、油回収装置MDPC試験法では施設面から次の課題も残った。

・ 水流を利用する原理の油回収装置については、集油装置で発生する水流(表面流)の流速が限られており、今後、水流装置の設置とその評価方法の調査研究以上、この課題については別途検討を重ね、全機種の油回収装置の性能評価が可能な油回収装置MDPC試験法の確立を目指すこととする。

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION