大野 正確に言えば著作権というものがあると思いますが。
質問 ビデオにテレビ朝日と出ています。テレビ朝日の製作になっています。ちょっと関係しているものですから。
それで私のほうから聞いていいですか。カリフォルニアは将来、全世界に貢献するだろうと言いましたが、これは扱い方について、行政面やいろいろなことが手本になるという意味でしょうか。
大野 サンフランシスコ自体を改善して、そこが海の農園になるかもしれない。そういう言い方をしています。食糧の供給源ですね。この発想で私がすごいと思うのは、アメリカ大陸は穀倉地帯で、世界にトウモロコシとか小麦を大量に輸出している国です。
そういう国だからこそ、そういう発想があると思うのですが、世界の人にというのは、やはり食糧問題を解決する。いま世界の半分は食糧難です。そういうことを彼らは知っているのです。
質問 磯焼けという言葉が出てきましたが、私たちはここの木を見て歩いても、木でも枯れている、花が枯れている、あれは焼けているんだという言い方をします。そういう意味での磯焼け、磯が焼けるというのは要するに生物が住めなくなるということでしょうか。
大野 そういうことです。海藻類などが枯れてしまって、当然そこにいなければならない生物たちが少なくなる、あるいは絶滅している。そういう現象です。
質問 先生のお話で、この東京湾が本当に大事で、埋め立ててはいけないということはわかるのですが、なぜいままで埋め立てがどんどん進んできてしまったかというのは、やはり首都圏、行政の中心が東京にあるから土地が足りない。したがって埋め立てるということで、理由を考えていいのですか。
大野 これはいつだったか、慶応大学の加藤先生という方と、経団連の会長さんが正月に対談をしていました。そこで私はすごい話を聞きました。それは戦後、復興をどうやって成し遂げたかという話でした。
わが国は、先ほど言ったように着るものも家も食糧も足りなくなってしまった。そこから立ち上がるために、経済を優先する政策に出たんです。それはどこから知恵が出たかというと、いま皆さんが知っている世界銀行、IMFです。ここでまず知恵をもらいます。それから、技術ももらった。お金も借りました。