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その結果、「プロ」と呼ばれる人たちから「住民参加型では不可能」といわれた活動をここまで広げることもできた。

だが、それも運営を維持していけるだけの資金があってこその話。東京都の場合、有償家事援助サービス事業を行うNPO団体に対する助成金制度があるため、同団体でもこの助成金を受けて、これまで活動を展開してきたが、昨年度から助成額がカットとなり、近い将来、打ち切られる恐れもあるという。

「そうなったら、うちのような団体はもう、完全にアウト。こういう重度や最重度の人の介助支援を行う市民活動というのは、どなたでも気軽に参加できるというものではないので、活動の輪を広げるといっても限界があるし、何らかの工夫をしない限り、システム上成り立ちにくいんですよ。そうはいっても、何とか次世代につなげていかなければなりませんから、日夜検討していますが、果たして活動を継続していけるかどうかはまったくの未知数です」

 

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車イス介助と体位交換介助の研修風景。

 

 

 

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