こうして一九九六年の六月にはじまった助け合い活動は、設立から四年めを迎えた現在、会員総数一三〇名、月平均活動時間は三〇〇時間に達するまでに発展した。会員数が順調に増えてきた理由について、富田さんはこう分析する。
「発足当初から、行政の協力を得られたことが大きかった。市の地域福祉課ではチラシも置いてくださいましたから、ここから紹介を受けて入会してくださった方も少なくない。あとは口コミですね。どんなケースでもきちんと誠意を持って対応しているうちに、だんだん、信用がついてきたように思います」
とはいえ、財政的には毎年赤字決算で、かろうじて運営しているのが現状だとか。そのため、同団体では、維持費のかかる車はあえて持たず、自転車で活動を展開しているのが大きな特徴だ。また、当初の出資金制度を入会金制度に改めることによって、事務局の運営費を捻出するといった策も講じている。