でも、お話を伺っていて、この町(泉北)の人たちは助け合いの精神にあふれていていいなあと、心からうらやましく感じたので、自分たちの町もそんなふうにしたい。人生は一度きりしかないのだから、男子一生の仕事として、そのシステムづくりにかけてみようという思いが、結果的には勝りました」
こうして、たった一人で設立準備に取り組みはじめた山口さんは、新聞配達やビル掃除のアルバイトで生計を立てながら、パンフレットや資料を持参して県内各地の病院、老人会、婦人会、公民館等を訪問。有償ボランティアについての啓発活動にひたすら励むという日々を何か月も過ごした。
「当時は有償ボランティアに対する認識はゼロに等しかったこともあり、PR活動の一環として、二〇〇〇軒ほど在宅訪問もしました。