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クオリティ・オブ・ライフ(生活の質)とネットワークの関係は ?

 

「クオリティ・オブ・ライフを高めるためには、いいネットワークを持っていることが大切ですね。特に男性は、仕事を離れるとそれまでのネットワークが縮小されますが、実は高齢期になるほど、日々の暮らしの充実にネットワークが重要になります。家族以外のなるべく広いネットワークを持つことがそれに貢献します。いろんな世代の人と付き合いがあるというのも重要です」

「人間はインタラクティブな生き物、つまり、お互いに交渉しながら暮らしていくことが自然なのです。愛情のネットワークとひと口にいいますが、そこには『支える・支えられる』という双方向の意味があります。もらう愛情、与える愛情、そして分かち合う愛情ですね。この三種類の愛情がきちんと満たされるような人的ネットワークをどのくらい築けているか、それが人間として満たされた日々を送るうえで大切なことなんですね」

あなたに、そしてあなたの父親や夫の回りに、いったいどのくらい「愛情のネットワーク」があるのか、ちょっと振り返って考えてみませんか ?

 

あなたはどんな愛情のネットワークを持っていますか ?

「愛情のネットワークとは… ?」

 

人は一人では生きられない。さまざまな人と愛情を交換して暮らしている。だれかを愛し、だれかに必要とされ、多くの人と心を通わせ、それに心理的および実際的に支えられて暮らしている。心理学者はこのような「いく人かの親しい人からなる関係のまとまり」を、「愛情のネットワーク」とか「社会的支えのネットワーク」とか呼んで問題にしている。(岩波新書『生涯発達の心理学』よリ)

 

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愛情のネットワークのモデル(同著より)

 

 

 

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