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(3) 主機駆動発電機

最近、省エネルギー及び省力化のために主機を動力源とした発電機が採用されていることが多くなってきたが、外洋航行船、旅客船等の主電源を構成する発電設備は、主機又はその軸系の回転数及び回転方向にかかわらず、出入港、低速時を含むいかなる場合にも給電することができるよう装備する必要があり、主電源装置の台数を決定する際は、この条件に充分注意しなければならない。

(4) 負荷優先遮断装置

船舶が航海中、運転中の発電機が過負荷になった場合又は過負荷になる恐れがある場合に重要負荷への給電の持続を確保するため、重要でない回路を自動的に切り離す装置である。これにより発電機の遮断器(ACB)がトリップし、全給電が停止することが防止できる。

この具体的な方法としては、まず発電機電流を過電流継電器によって検出し、この継電器の限時動作を数段階に設定し、重要でない負荷を順次に優先して遮断することが行われる。

(5) 「係留船」とは多数の旅客が利用することとなる用途として告示で定めるものに供する係留船であって、2層以上の甲板を備えるもの又は当該用途に供する場所が閉囲されているものをいう。

つまり、ホテル船、レストラン船、その他係留してその用途に供する船舶、すわなち当該係留場所によって当該船舶による移動を目的としない旅客等を継続又は反復して搭載する船舶をいう。

係留船のうち劇場、キャバレー、遊戯場、ホテル、レストラン、百貨店、駐車場等の用途に供するものはこれに該当する。

 

(適用除外)

第184条

船舶の安全性及び居住性に直接関係のない発電設備及び変電設備については本章のうち、第2節以下の規定(第194条、第195条、第203条、第205条及び第207条を除く。)は適用しない。

 

第2節 発電機

 

(原動機)

第185条

発電機を駆動する原動機には、管海官庁が指示する負荷を急激に除去し、又は加えた場合、瞬間において10パーセント以内及び整定後5パーセント以内に速度変化を制御できる調速機を備え付けなければならない。

 

 

 

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