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(1) CMOS ICの特長

(a) 主な特長

1]消費電力が少ない

2]広い電圧範囲で動作する。

3]LSI化に適している。

(b) 欠点

1]動作速度が比較的遅い

2]出力インピーダンスが比較的大きい。

(2) CMOSの動作

図4・15はCMOSのインバータ(inverter:逆変換装置)を示す。これはCMOS ICの基本回路で電源電圧は、VDD>VSSであるがVSS=0(GRD)と考える。CMOSはPチャンネルMOS・FET(TrP)とNチャンネル・FET(TrN)とからなる。

 

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図4・15 CMOSのインバータ

 

入力が“0”のとき、TrPはON、TrNはOFFになり出力は“1”となる。

入力が“1”のとき、TrPはOFF、TrNはONになり出力は“0”となる。

入力が“0”であっても“1”であっても一方のFETはON、他方はカットオフになる。

図4・16はCMOSインバータの縦続接続である。CLは浮遊容量となる。VX、VY、VZは論理値“0”又は“1”に対応する電圧を表わす。ここでもVX=0のとき、TrP1がONとなりVY=VDDとなる。このときCLにはTrP1を通してVDDに相当する電荷が蓄積される。

 

 

 

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