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7・5・3 ホイップ空中線(Whip Antenna)

図7・14に示すように、長さがλ/4のしなやかなむち状(WHIPは「むち」の意味)の導線を同軸ケーブルの心線に接続したものである。基本的な特性は、λ/4接地空中線と同じである。指向性は、垂直偏波で水平面無指向性となる。

船舶では、2〜10m程度のものがよく使用され、MF/HF無線装置の送信及び受信からVHF受信用、ラジオ受信用等まで幅広く用いられている。

 

7・5・4 ヘリカル空中線(Helical Antenna)

ヘリカル空中線は、図7・15に示すように導線をら旋状にしたもので、これには、ら旋の軸に直角な方向に放射する横形ヘリカル空中線(Board Side Helical Antenna)とら旋の軸方向に放射する縦形ヘリカル空中線(End Fire HelicalAntenna)の2つの種類がある。

ヘリカル空中線は、主に超短波及びマイクロ波用として使用され、GPSやインマルサット-C等に用いられている。

GPSは、衛星から右ら旋円偏波で送られてくるので、この空中線は最適である。

 

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図7・14 ホイップ空中線

 

 

 

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