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次にC点のスイッチをonとすると、負荷に電流が流れるので、ダイオードが逆バイアスのときは、C1にたまった電荷が負荷に流れて、B点の電圧は同図(c)のように変動する。これは、C1が大きいほど、また負荷に流す電流が小さいほど(Rが大きいほど)電圧の変動が小さいことになる。このようにC1を付加することにより、同図(b) の実線の電圧変動が同図(c) のように小さく滑らかになるので、このC1を平滑コンデンサと呼んでいる。

 

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図5・42 半波整流回路における各部の電圧波形

 

図5・43のように二つのコンデンサの間にチョークコイルを付加し交流分を流れにくくすると、さらに平滑効果は増す。図5・41の回路は図5・32の検波回路と全く同じであるが、ダイオードの耐圧・電流容量は大きなものを用いている。

 

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図5・43 平滑回路の例

 

(2) ブリッジ形両波整流回路

半波整流回路では交流の上半分しか用いず、下半分は捨ててしまうことになる。そこで図5・44のようなブリッジ形両波整流回路を用いれば両方とも有効に利用することができる。図5・45(a)のような電圧が図5・44のA点に加わる場合、電圧が(+)のときはダイオード1、2を通して電波ば流れ、(-)のときは3、4を通して流れるので、B点の電圧は図5・45のようになる。

 

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図5・44 ブリッジ形両波整流回路

 

 

 

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