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3日後には国籍が出る、と楽しみにしていたら、翌日大使館からの電話で「大使館判断で発行しようとしていたらタイ外務省が書類を見たいと言い出したのですぐには発行できなくなった。いつ発行できるか確約できない」と言う。それはひどいのではないか、と何度か抗議の電話をしているうちに、平成11年2月になって、発行するとの返事。行くと「外国出産、出生証明書」を発行してくれた。薄っぺらな紙1枚。正確に言うと、タイ語で書かれたもの、英文のもの、日本語のものの3枚だが、日本語書類については翻訳料をとられた。「これ1枚のために苦労したなあ」と思いながら、長引いた理由、今回発行してもらえた理由を聞くと、領事が異動になり、新領事の判断で発行したとのこと。領事判断でどうにでもなる、という話を聞いて、なんともやりきれない思いがした。

新しい出生証明書を持って市役所に行った。以前、証明するものが出生証明書しかないことから、市役所で外国人登録証を作ってもらった経緯がある。この時にも市役所の判断では作れないとやや時間がかかった。新しい出生証明書を持っていくと「よかったですね」と言って登録証を書き換えてくれた。

 

 

 

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