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それでも歯をくいしばり、一歩二歩と前進し本人がにこっと笑顔をみせ「ホラー歩けた、もうすこし頑張れ!!」と親も手に汗を握りしめての一場面、あきらめず数日練習、学校へ新しいランドセルを背負って行きたい気持ちの三男、泣きながら頑張りました。

その結果、今迄右足のつま先を減らしていた靴が、何と左足のつま先が、見事に減ってしまったのです。一学期はよく転び、膝はすり傷が絶えない。二学期は勉強で悩まされ、担任の先生が良く見守ってくれたので、本人は明るく学校大好き、先生大好き。ところが個人面談で「お母さん、勉強やる気がないのですよ。」と先生が悲しい声で話しをしてくれました。字を書く右手が困難であり、リハビリ兼ね、硬筆の塾に入れたが、これもおしゃべりばっかりで塾からお断りされ、かわりに妹が硬筆に入った。それでもやっと右手で書く事を覚えた。それでも三男を励ましてくれたクラスの先生に学期末になると「おしゃべりヒット賞、はつげんヒット賞」を頂いてくる。これが嬉しかったようです。主人いわく、「こいつからおしゃべりをとったら、何もなくなるよ……」とのこと。三男のお陰でお母さんは一日中大声をはりあげ、こと細かく要注意。

 

 

 

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