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小学校に入学、これが大変。市の教育委員会に行って、里親の姓で入学を許可してもらい、今度は学校長に会いに行って里子の件を詳しく話しました。最後に担任に赤ちゃんの写真がない事、こまかい事をお願いしました。そのお陰で授業での自分の成長記の時は、クラス全員、赤ちゃんの顔は想像して絵で描く指導をして下さいました。

よく一学期毎に雑巾を二枚持って行く事がありますね。私はタオルに黒点を両面に小さくつけ、点に針を刺す様に縫わせてみました。又、遠足のお弁当も、おむすびは小さい茶碗に御飯を入れ、ラップでクルクルとさせ、最後手で三角形に作らせてみました。まあまあの出来、今度は鶏のから揚げも教えてあげたら、自分で作った喜びで、遠足は毎回一緒に作る事になり、長男は担任に得意になって、「自分で作ったおかずだよ」と御馳走したそうです。これは、後で懇談会の時に「とても、おいしかったよ」と聞かされました。朝の仕事も階段拭きをしてから学校へ登校、先の事をやってしまわないと、次の事は出来ない事を話しました。

そして高学年の頃は学校の上履洗いが増えました。以上の作業はこれから家族となる三人の里子達にも引き継がれました。ところが中学校生活は大変なものです。登校拒否は誰もならなかったが、二年生は中だるみと言うが、心配の種をあっちこっちにバラまいていました。

 

 

 

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