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3月7日(日)マニラ市内のフイールドを2グループに分かれて視察

 

○本日のスケジュール・内容

この日はAとB2つのグループに分かれてマニラのフィールドを見学した。なお、見学に当たり、NGOのKPACIOのスタッフ穴田さんらに大変お世話になった。

 

Aグループ:ALAY KAPWA〜KALUNGAN〜KPACIO

Aグループは、国際保健協力とは趣旨が異なるものの、いまや民間協力の代名詞ともなったNGOを3ヶ所訪れた。訪問先は、スラムの成人・子供のための教育・income generating(後述)のための施設ALAY KAPWA、ストリートチルドレンの保護施設KALUNGAN、日本のNGOの現地事務所KPACIOである。

 

はじめに訪れたALAY KAPWAはフィリピン語で"隣人に与える"を意味し、成人・小児を含めたスラム住民のための"income generating"の教育、および実践の場としていくつかの工場を持つ組織である。1984年に4人のシスターによって設立され、30人の母親がそれに応じた。初期に教育を受けたメンバーによりALAY KAPWAの活動が各地へ伝えられ、現在フィリピン内に9箇所存在する。

労働の意味も価値もわからない人々に、それらの事を教えるのが"income generating"であり、実際に近くにあるいくつかの工場にてキャンディ・ロウソク・洋服・タオル・ナタデココなどのhand craftを作成し、販売している。とはいえ、NGOのような小さな組織が利益を生み出すのは難しく、競争相手も多いため、ALAY KAPWAの仕事のみで生計を立てられる人は少ない。また同時に、聖書の教育や、幼稚園の運営などの活動も行っている。ここのシスター達は決して楽な労働をしているわけではないが、"I'm very happy"と言っている。女性の、家族に対する強い愛情と信仰心に裏打ちされた人類愛を感じた。

 

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A班、スラムでも子供たちは元気いっぱい

 

 

 

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