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ずーっと続けていきよると、おそらく調和だろうと思うんです。で、私もスキューバと漁業と何を組み合わせたら、調和ができるかっていうんで、ずーっと考えてきた。で、それの大前提となるのが1足す1が決して2でない、少なくとも2.1以上ないとですね、これ広く考えてみると、共生かどうかわかりませんが、調和、調和って言うんは、とんでもない、できない。ですから漁業とスキューバダイビングを組み合わすことによって、漁業者も良くなる、地域の人も良くなる、それからもちろんそこに住むいろいろな人たちも良くなっていくっていう、そういう1足す1は3・4・5の答えがなければですねえ、これはなんにもならないっていうようなことをずーっと考えてきたわけです。で、多種多様に戻りますが、私の目でみた牟岐の海の健全さから具体的に言いますと、例えば、ナガレコがおって、アワビがおって、ウニがおって、それからそれの敵になるというか、ライバルになるタコがおってですね、こういうものがまずはおる。それからそれの餌となるもの、まあこれは、海藻からいきます。テングサもアラメもアジメもカジメもクロメもあります。サンゴもあるでしょうね。それから、鰯、ハマチ、鯛、ウツボって、いろいろおる。というように多種多様な魚がおって、時にはウツボ側か鰯側か分かりませんがとにかく、いざこざが少しあっても、コミニュケーションを常にとって一生懸命、全体の調和が砕けないように努力している。そういう海が健全な海だと私は思っとるんです。これが今砕けつつある。

一方、人間社会というのはどうなっとるのかというと、調和が砕けつつあるからおかしくなっておるんじゃないかなっていうようなことでですね、じゃあ、大本(たいぼく)とはなんだ、ということを考えていって、結局1足す1が3・4・5の答えを出さないと、これは本物になってこないんじゃないかなということで、ずっとやってきたんです。で、最終的にようやく、じゃあ、漁業とスキューバを組み合わせてみましょうかということで、ほぼ、「Go!」の近くまできております。元にかえりますが生活と環境というのは切っても切り離せないと思います。で、私たちは海ですから、生活の舞台は海ですから、漁業は従来は捕るということですね、それが時代の流れとともに、栽培とか、飼うとか、育てるとかです。その上に、私は見せるというのがひとつの手法じゃないかなと思います。ただ、それは見せるだけじゃあ駄目なんですね。見せるものの中身なんです。どういうふうに見せるか、内容を濃くしていくか、というのをやっていかないと、環境もおそらく守れんだろうということで、また、後ほど、環境と生活の結びつきということがお話できるかと思います。

 

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藤岡−河原さん、今日お見えになっている女性方は天ぷら油を石鹸にする。それが環境に対してどういう意味をもっているかということを、よくご存じだと思うんですが、男性方の中にはなんのことかよく解らん方がおられるんじゃないかと、私の勝手な推察ですけれども、少しその辺をお話願えますか。

 

 

 

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