1996年にISOが始まり、ここ3年の間は、主に企業の皆さん、最近は自治体さんが始まっておりますが、そこでの環境をよくするための仕組みを審査という形で見せていただきました。そういう中で、日本の方は非常に熱心でして、1996年ISOが始まったころは大体100件ぐらい、既にそのころからシステムをつくって認証を取るというところもあったわけですが、非常な勢いでふえてきています。皆さんのところにテキストがあって、そこに数字が出ているかと思いますが、今年の7月末で2,338件、年平均で800件ぐらいということなんですが、ますますこのスピードが上がってきています。今年度は恐らく1,500件ぐらいの認証があるんじゃないかというふうに思うわけです。
ISO14001は企業の皆さんにとって環境に貢献するという結構厳しいいところがあるわけですけど、これだけふえるというのは、それが皆さんの合理化、その他につながって十分ペイしていくということを、先に認証取得した方が実証していただいて、後につながっているということがあるんじゃないかと思います。
もう一つ、どんな企業が取っているかというグラフがあるかと思いますけど、電気、化学、機械という一般に言う製造業、これが全部合わせて4分の3ぐらいかと思います。そのあとの25%ぐらいがあらゆる業種に広がってきているということがお判りいただけるんじゃないかと思います。
幾つか典型的なところを見てみますと、環境に非常に関係の深い総合工事業、いわゆるゼネコンがあったり、廃棄物処理というのがあります。それから、地方自治体が実際に自ら環境をよくするということをおやりになっています。地方自治体の事業の中で、あるいは政策まで含めて14000によって環境を良くしていくという事例が出てきております。最近はそれがサービス業の方にも移ってきておりまして、各種小売業、一般のお店とまではいきませんが、デパートであったり、あるいはチェーンストアであったりというところがあります。さらに、サービス業の方へいきますと、銀行があったり、飲食店というのがあったり、旅館、ホテルもあります。さらに、学校とか病院という、こういうところまでが自らの本業の中でいかにして環境を良くしていくかということに取り組んでおります。
私はそういうことで、この3年間、皆さんの環境に対する動きというのを非常に興味深く見せていただいたと思っています。