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イ 公立及び幼児教育・看護でスタートした背景

新見市は、最初は公にせず具体的には一つの大学に絞って、その誘致に焦点を合わせている時期もあった。→ある4年生女子大が新見に短期大学部をつくるという話。ただし、経常経費に不足が生じた場合は(運営費に赤字)、新見市の全額負担、学校法人の法人組織、教員確保も新見市の負担。→赤字想定額2億円←大学誘致懇談会という市長の諮問組織をつくって審議→公費を支出する以上、まったく不明瞭な監督のとどかない私学でなく、公立として設立→誘致が創設へと転換

 

ウ 調査の実施、学科の構成

新見市は、生活定住圏内の「人口の動き」(0歳から80歳まで)、「大学進学時における年齢層」、「高等学校在学生」、「進学状況(49・50・51年)」について調査を実施した(圏域内の高校数50)。

※50校の進学状況調査から浮き彫りになったこと。

1]幼児教育に進学する学生が年々増加

2]看護学科については、岡山県の充足率は准看護婦も含めて78%。また、50?圏域には、無医地区が多くあった。

3]地域に大学ができればぜひ行かせたい(潜在的進学希望者の多さ)

4]3歳時期養育の重要性がとくに力説された→自分の子供を自分で教育できるような、幼児教育の技術を体得した婦人をつくる。また、女の子を、遠くの学校へ入れるのでなく、できるだけ地元にとどめたいという、住民意向も強かった。

5]→以上50?圏を中心に地方から預かった学生を教育し、地方へ返す、いわゆる地方の人材育成を果たしたうえで、一緒にまちづくりを進めることが最終的な狙いであった。

※以上から、幼児教育学科と看護学科でスタートすることになった。

 

エ 短大創設準備に要した経費は8億円(昭和52〜54年度)

 

(ア) 新見市 市立商業高校の有効活用

昭和35年に人口急増対策で設立した商業高校であるが、市内の3高校の進学希望者が激滅(昭和52年度から)するので定員減しないと運営が困難な状況となることが確実視された。

 

 

 

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