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3 調査対象サービスの選定とその理由

第1章でふれたように、介護保険制度が提供するサービスは、それぞれの要介護状態に対する必要最小限の保障である。これまでの行政のサービス・メニューと比較すると、在宅福祉サービスのうち、介護保険制度が提供するサービスは基本的に「身体介護サービス」を重点としているといわざるをえない(介護認定における「要支援」該当者に対しては「家事援助サービス」が中心となるが)。

 

(1) 介護予防・生活支援事業の重要性

厚生省はじめ関係機関は、介護保険法の成立以来これまでに、その施行体制等の整備に注力してきたわけだが、導入を目前に控えた平成11年11月の厚生省全国老人福祉担当課長及び介護保険担当課長会議において、従来の在宅福祉サービスのうち、介護保険対象外となる「介護予防・生活支援事業」に関する国の方針が明らかにされた(図表2-2)。これらのサービスは、高齢者が要介護状態に陥ったり、状態がさらに悪化することのないようにする(介護予防)ためや、自立した生活を支援する(生活支援)ために、重要な事業であると認識されている。また、これらのサービスは、基本的に市町村の選択実施事業であるため、経営努力が最も必要とされる部分であり、地域に即した総合的な福祉システムを構築する上でも、なくてはならぬ重要な分野である。

その意味では、本調査研究の対象は、市町村における高齢者福祉のうち、介護保険制度において提供されるサービスを除いた隙間に発生すると考えられる在宅福祉サービスを中心とするが、本県市町村のサービス実施状況等を踏まえると、1]配食サービス、2]外出支援(移送)サービス、3]見守り・安否確認システム、4]寝具洗濯乾燥消毒サービス、5]訪問介護・家事援助サービス、6]福祉用具の給付・貸与サービス、の六つがあげられる。

 

図表2-2 介護予防・生活支援対策の趣旨

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資料:「厚生省全国老人福祉担当部長及び介護保険担当課長会議資料」平成11年11月

 

 

 

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