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イ 業績の明確な基準と判定

1] 結果が全てであることが原則であるため、あらかじめ基準を作っておいて、その基準に合致する形で測定して、結果が良かったか悪かったかを判断する。一方、手続に関してはかなり緩め、自由に任せるというやり方を採用。

英国で行われているAgencyも結果となる事業目標をつくり、年度毎にチェックする、中期目標を立てるということを行っている。

2] 従来の行政管理では、結果は測定しがたいことを前提に、結果でなく手続によって行政の質を確保しようという考え方である。

 

ウ アウトプット統制の強調

1] 結果が全てであることを強調。結果のためには自由な裁量を与えて、良い結果を求める。アウトプットの部分について統制をかける。

2] 従来の行政管理では、予算や組織をはじめとする手続を通じて縛りをかけており、インプットの部分で統制をかけている。

 

エ 組織繊単位の分解

1] 小さい組織ほどよい。機能が対立するものは別の組織として外に出してしまう。例えば、社会保険料を徴収する機能と人々に分配する機能を区分する。こうして小さな組織を機能別に設けて管理者を配し、ある程度自由な裁量に任せるという発想。

2] 従来の行政管理では、例えば国の省庁における大臣を中心とする一元的な責任が重視されるように、組織の一体性が強調されていた。

 

オ 競争の強調

1] 「競争は良いものを生み出す」という確固とした信念がある。例えば、英国では、Compulsory Competitive Tenderingという一般競争入札により行政サービス主体を選択する制度(現在廃止されつつある)があり、市町村の清掃部門と民間の清掃部門とが入札をして、民間がとったら市町村職員は退職して民間に移行するといったことが行われ、民間と行政とが競争するという発想に立っている。

 

 

 

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