ここでも文書や記録は、ハードコピーより電子メディアの方が便利である。造船所間の非共通の内容は、独自で加減できるようにする。
じゅうぶんな検討協議をするので時間もかかるが、この過程の勉強が品質管理水準を押し上げ、あとのメインテナンスを円滑にする。
以上に説明した要求事項の内容から判るように、認証を取得している大規模造船所のマネは、基本的にダメである。
ひたすら認証取得そのものが目的なら、他をマネるのが、イージーで早道かもしれないが、やがて荷が重過ぎて転倒間違いなしである。
また組織が大きいと官僚的になり、形骸化が進んでいる確率も高い。
つまるところ自分で苦労して甲羅に似せた穴を掘る以外にない。その苦労が、スマートな管理体質を作り上げる。
最後に、小規模造船所にとって「なんのためのISO-9000か?」品質システムを決めるのは経営トップ自身であり、その姿勢につきる…と結んでおく。