(両面当て板前面すみ肉継手。板厚は主板が6.1mm、当て板は8.8mmである。B]の止端半径は左側が約8mm、右側が12mm程度である。)
この処理は、比較的容易に実施できるという利点があり、しかも、後述のピーニングでは処理することが難しい溶接線の始終端に生じる凹み(re-entrant region)に対しても、制約を受けないのが特徴といえよう。ただし、作業上からは止端半径がばらつきやすいことと、再溶融時にアンダカットを主板側に生じないようにすることが必要である。
(3) ピーニング
ハンマ・ピーニング又はショット・ピーニングを余盛止端に施すと、圧縮残留応力を生じて疲労強度が向上する75),*4.30ことはよく知られているが、一方では、表面を粗くするという負の効果も持っている。(以下、略)