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測地線作画の手順は、[図3.1.3 測地線の求め方]の右<正面図>に示すように、展開する板のほぼ中央に定めた展開基準フレーム: Kの基準点: Bを通り、そのフレームの上下シーム位置を結んだ弦: Pm-Qmにほぼ直交する展開基線=測地線:πを求め、次のフレーム: K1に送った点: B1でまた弦に直交する線:π´による補正量: hgを、その次のフレーム: K2に逆方向に送って、測地線位置: G2を出す。この作法を繰り返して測地線の延長を求めていく方法であった。

 

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図3.1.3 測地線の求め方

 

その数値計算は、その作画方法を全て空間に当てはめて3次元座標系(x,y,z)で行う。左<パース図>が、その対応を示したものである。ただしイメージ表現なので、形状を誇張して描いた正面図とはプロポーショナルにはなっていない。

正面図で作画に用いた線は、実は正面で1線に見える1平面で、例えば中央フレーム: Kに立てた見透線: πは、見透面そのものと理解される。

また作画現図で、フレームの弦に垂線を立てたのは、ほんとは弦でなく弧=フレーム曲線そのものに立てるべきなのを、作画誤差の累積の問題から、やむなく弦を弧に代用したのであった。数値計算では、この代用近似度を高めるために、上シームをば、πに対して小さい間隔: dでπに平行なπpに、同様に下シームをπq 置換えている。『現図展開』での原理を再確認し、ここでのパース図と正面図を見比べて、吟味してほしい。

 

 

 

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