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A.3.4 水分値換算の有効性

前述の通り、裏漉し水分値試験は精度を確保し難いため、その結果は、水分値換算方法の精度を確認するためのデータとしては適当ではない。一方、Pomalaa鉱及びBoakaine鉱に関する揚荷役現場実験(付録2参照)においては、篩い分けを行わない試料については、最大粒径を100 mmとして水分値を計測するとともに、最大粒径19 mmの試料を、篩を押し通すことにより抽出し、その水分値を計測した。表A.3.1及びA.3.2に、水分値の計測・計算結果を示す。表において"*1"で示した蘭の数値は円錐貫入試験前の水分値計測結果に基づくもの、"*2"で示した蘭の数値は円錐貫入試験後の水分値計測結果に基づくもの、太字は計測した水分値、斜体は計測した水分値及び加水量並びに試料採取量に基づく計算値である。これらの表に示したデータにより、水分値換算の有効性を検討する。

 

表A.3.1 水分値 - Pomalaa

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表A.3.2 水分値 - Boakaine

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最大粒径100 mmのPomalaa鉱及びBoakaine鉱に含まれる19 mm未満の粒子の通過重量百分率は、別紙4の表R.4.2.1に示した通り、それぞれ81.1 %及び67.8 %である。表A.3.3に、Pomalaa鉱及びBoakaine鉱の19〜100 mmの粒子を長期間水に浸した後、周囲の水を拭って水分値を計測した結果を示す。表に示した19〜100 mmの粒子の最大水分及び乾燥状態における通過重量百分率を用いて、水分値の換算を行い、その結果を比較したものが図A.3.1及びA.3.2である。図より、本研究で用いた水分値の換算方法は、結果として総じて低め(安全側)の値を与える傾向があるものの、有効な方法であると言える。

 

表A.3.3 最大水分値計測結果(19 mm < D < 100 mm)

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