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第3章 調査研究の実施

 

平成9年度〜11年度の三カ年で、日本財団の支援を得て、「粘着性ばら積み貨物の安全輸送に関する研究」を実施した。研究の目的は、荷崩れによる事故が発生しているニッケル鉱のばら積み運送の安全確保のため、ニッケル鉱の荷崩れの危険性を判定するための現場試験法を開発することである。研究内容の詳細は、別冊報告書に示す。主な試験等は船舶艤装品研究所に委託した。

平成11年度の研究項目は以下の通り。

(イ) 一面剪断試験

(ロ) 円錐貫入試験(新試験法)

(ハ) 真密度計測及び粒径分布計測

(ニ) 粒径調製が水分値に及ぼす影響の評価実験

(ホ) 荷役現場用荷崩れ危険性評価試験法及びクライテリアの検討(委託調査)

これらのうち、(ホ)については、東京大学生産技術研究所に調査を委託した。また、(ロ)に関連して、新試験法のマニュアル案を作成するとともに、マニュアル推敲のための試験を実施した。

研究全体では、これらの試験・調査の他に、特殊貨物部会のWGにおいて新試験法の基本仕様を検討するとともに、船舶技術研究所で荷崩れの数値解析を実施した。

研究の結果、ニッケル鉱荷崩れ危険性評価試験法を開発し、所期の目的を達成した。

研究にご協力いただいた特殊貨物部会委員各位、大平洋金属株式会社、株式会社日向製錬所、日本冶金工業株式会社並びに日本財団に謝意を表する。

 

 

 

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