日本財団 図書館


3. 海洋汚染

 

■海洋汚染をめぐる現状

世界的に地球環境保護の動きが高まる中で、人類共通の財産である海洋環境の保全を図り、それを将来の世代へ引き継いでいくことはわたしたちの重要な使命です。特に船舶からの排出による海洋汚染の防止については油等の排出規制、流出油等への対応体制の整備、タンカー等の構造規制、技術開発、国際協力など様々な局面からの対応が求められています。これらについて適切に対処するため、船舶からの油等の排出の監視・取締りや船舶で発生する廃油を処理するための施設を全国に設置したり、ゴミの回収、海底にたまったヘドロの処理が行われています。

また、国際海事機関(IMO)における海洋環境の保全に関する国際条約の検討に参加したり、大規模油流出事故に備え、北西太平洋地域海行動計画(NOWPAP)などの国際的な協力体制の整備が進められています。

 

●大規模油流出事故

028-1.gif

 

●海洋環境を保全するための取り組み

028-2.gif

 

■流出油防除体制等の強化

ナホトカ号重油流出事故等の大規模油流出事故を教訓として、運輸省では1]ポートステートコントロール(PSC;外国船に対する立入検査)による老朽船対策、現存タンカーのダブルハルタンカーへの代替促進等事故の再発防止策、2]油防除資機材の整備、大型の浚渫兼油回収船の建造、荒天対応型大型油回収装置等の研究開発等流出油防除対策、3]NOWPAPなどを通じた国際協力体制の構築等の油防除のための施策が進められています。

 

●流出油防除体制等の強化

028-3.gif

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION