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主要機能を含んだエリアに影響を与える既存鉄道駅の改修の場合、民間事業者は運輸省規則の「通路(path of travel)」に関する規定に従うこと。司法省による「通路」に関する規定は、民間事業者が駅の改修を行う際に適用される。

 

9]一列車一車両規則(One car per train rule)

 

1995年の7月26日までに、アムトラックと通勤鉄道においては、一列車に一両のアクセシブルな車両を提供しなければならない。同じ期限までに、ライトレールとラピッドレールにおいても2連結ないしはそれ以上の車両を連結している場合には、一列車につき一両のアクセシブルな車両を導入しなければならない。

この一列車一車両ルールを達成するためにどのようなアクセスの工夫をするかについては、鉄道システムのタイプによって異なる。ラピッドレールの運行に際しては、一列車一車両ルールは以下のことを意味する:

 

・アクセシビリティの国際シンボルマークを車両外部に掲示する

・ギャップの許容規準を守ること

・1ヶ所の32インチ幅のドアーを設置すること

・30インチ×48インチの車いすスペースに至る最低32インチ幅の通路を確保すること(乗客が立つスペースを利用するのが一般的なので、この規定は既存の座席の撤去を求めるものではない)

・車いすスペースには滑らない床材を使用すること

・障害者のための「優先席」の表示は、同車両内の別の座席に掲示すること(車いすスペースを用意しても、優先席を確保したことにはならないという意味)

 

段差の無い乗車口またはステップを持つ車両による、ライトレールシステムにおいては、一列車一車両ルールを上記の内容と同じく対応しなければならない。ただし、レベル差のある車両では乗車時のアクセスのための適切な手段を提供する必要がある。

通勤鉄道ではルールは以下の通りである:

 

・アクセシビリティの国際シンボルマークを車両外部およびアクセシブルなトイレ(設置されている場合)の入口に掲示すること

・ドアまたはアクセシブルな入口から、2ヶ所の30インチ×48インチの車いす(または移動補助具)固定場所へ至る通路は、障害者が移動できるのに十分なクリアランスを確保すること

・ギャップの許容規準への適応または、適切な乗降口レベル可変装置を提供すること

・トイレのある列車の場合、アクセシブルなトイレを設置すること

 

アムトラックにおける一列車一車両ルールはいま述べた仕様に従うこととする。ただし、30インチ×48インチの2ヶ所の車いす固定場所については、アムトラックでは少なくとも1ヶ所(2ヶ所以上は必要としない)の車いす固定場所および乗り換え/収納場所をアクセシブルな車両に設けること。

 

 

 

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