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図3-3-1 ニューフライヤー社製の低床バス

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1992年11月には、低床バスの仕様に関する情報交流と、課題を明確にするためのバスデザイン研究ワークショップ(Bus Design Study Workshop)がカナダ都市公共交通協会(CUTA)により開催された。その後、交通開発センター(TDC)とCUTAは車両デザインに関連する問題点を明らかにし、仕様ガイドラインを策定するための共同プロジェクトを実施した。最終報告では、乗車定員の縮小につながるデザイン問題、内部ステップの問題、ドアコントロール、燃料容量および歩行支援具の固定場所と固定装置等についてガイドラインが示された。

同じく1992年、カナダ標準化機構(CSA)が身体障害のための自動車輸送に関する自主規準の改訂版を発表した(CAN/CSA-D409-92)。これにより、アクセシブルな都市内の大型バスの基本的な仕様が明確にされた。

 

3]スケジューリング技術

 

アクセシブルな固定路線サービスは、パラトランジット・サービスとスケジュールを連携させることにより、利用者へのサービスを改善し、パラトランジットのコストの削減が可能である。これまでパラトランジットしか利用できなかった人が、アクセシブルなバスならば利用できる可能性があるためである。現在はスケジューリングのソフトウェアにより、固定ルート、フレキシブル・ルート、デマンド型の輸送形態を統合した計画を立て、配車管理を交通システムとして一元化することが可能になっている。サービスの統合化は、利用者のトリップ特性をもとにした輸送計画の作成を可能にすると考えられる。

 

 

 

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