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表4-2-5 ケース3の想定運航スケジュール

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ケース4の場合、パターンAで算出しても、ケース3と同様に2日間で1往復である。

ただし、TSLは荒れた海でも50ノットで走行可能であるため、その場合の長崎〜上海間の所要時間は、単純計算で約8時間となる。このため、入出港に要する時間、港湾での荷役時間、気象・海象条件等を踏まえた余裕時間等を片道につき合計4時間以内に抑えることができれば、計算上は1日1往復することが可能となる。ただし、このためには長崎・上海両港において高速荷役システムを導入する等の対応が前提となる。

 

表4-2-6 ケース4の想定運航スケジュール

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■リードタイムの検討

ここでは、上海から東京への輸入にかかる所要日数を各ケース毎に検討する。

ケース1の場合、長崎港到着が2日目夕方となるため、翌日通関して東京まで輸送すると、東京での販売は5日目となる。

続いてケース2の場合、長崎港到着が2日目午前中となるため、即日通関が実現すれば同日夕方に発送することが可能となり、東京での販売は約1日短縮されて4日目とすることが可能となる。ケース3およびケース4の場合、ケース2と比較して上海の出発時刻を遅らせることは可能となるが、所要日数はケース2と同様である。

一方、現行の上海〜東京間のコンテナ船航路をみると、上海出発後、東京着は4日目となっており、翌日に通関したとしても6日目販売となり、東京での通関に日数を要すればさらにリードタイムも長くなる。

こうしたことから、長崎〜上海間に30ノット程度の高速フェリーを投入することにより、上海〜東京間のコンテナ船と比較して2日以上リードタイムを短縮し、従来の海上輸送と航空輸送の中間的な輸送サービスを提供することが可能となる。

 

 

 

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