日本財団 図書館


支出

045-1.gif

 

グループが大きくなれば、会計記録の規模も大きくなります。まだ一冊しか会計簿を持っていないかもしれませんが、その会計簿にはいくつかの出費や支出の項目があるでしょう。特に、もし予算支出を設定していれば、各項目毎に、いくら支出があったのかを把握しておかねばなりません。各予算項目ごとに会計記録を付けておき、中心となる会計本簿にもまとめた記録を記しましょう。

 

会計以外の会員が、グループのためにお金を使うことがあるかもしれません。このような出費の記録漏れが生じないようにする最善の方法は、会員にまずお金を立て替えてもらい、後で領収書と引き換えに立て替えたお金を返す方法です。大切なのは、会計係がそのような申し出にすぐに対応することです。それと同時に会員の全てに、支払いの際には領収書をもらうように徹底することが大切です。日々の出費の限度額を設定すること、また、大きな取引については、いずれの場合も必ずグループの委員会、あるいは全会員の合意の下に行うのが当然です。

 

会計記録をつけるのはあまり楽しいことではないので、仕事の優先順位では下の方に押しやられがちです。このようなことが、あなたのグループの財政管理に起こらないようにしなければなりません。収入と支出の全てについて、お金の出入りがあったら即座に記録しなければなりません。最も簡単な方法は、ノートに詳細を記入しておき、後で正式な会計簿に転記することです。記憶に頼ったり、6ヵ月分の領収書を封筒に溜め込んだりしてはいけません。取引毎に、取引金額、日付、取引の内容、そして担当者を記録しなければなりません。

 

このようにして記録しておけば、中心となる会計簿に記録しやすくなります。会計係とコーディネーターが定期的に会って、会計の全記録が最新のものであることを確認するのが重要です。年度末に、他の会員への報告に備えて、収支表を注意深く作成します。そうすれば、会員は自分たちのお金が有効に使われたことに満足できます。部外者だが、親しい会計士にこの収支表を監査してもらえれば、助成したいと思っている支援者に対して、あなたのグループには責任感があり、きちんと運営されているという証しになります。

 

<銀行と住宅金融共済組合>

 

資金をクッキーの空き缶に保管したりしてはいけません。あなたのグループには、住宅金融共済組合や銀行が必要ですが、同時にあなたのグループを法人顧客として取り扱わず、手数料を請求しない金融機関が必要です。銀行や住宅金融共済組合の中には、クラブや協会向けの口座を開くことができるものもあります。

 

まず、自分の取引銀行のマネージャーに、アドバイスを求めてみましょう。銀行と数年取引があれば、マネージャーは有用な情報やアドバイスを提供してくれるでしょうし、あなたのグループの手数料を割り引いたり、手数料免除の顧客として扱うよう取り計らってくれるかもしれません。あなたのグループは、どんなことがあっても貸し越しをしない決意であることを強調してください。取引合意の決断を下す前に、他の銀行にもアドバイスを求めましょう。

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION