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<スランプからの脱出>

 

多くのグループでは、会員の数が減ったり、イベントが計画通り円滑に運ばなかったり、プロジェクトの日がキャンセルになったりというようなことが、ある段階で起こります。このような事態が起きているという事実を直視し、事態は魔法のように自然には解決しないことを認識しましょう。グループの会員と協力して、スランプから脱出しましょう。

 

まず、なぜ問題が起こっているのかを把握しましょう。主要な会員は残っていますか?士気が低下して、会員はもはや楽しめないという状況なのですか?プロジェクトが面白くないのでしょうか?会合が全く退屈なものになったのでしょうか?委員がもはや委員として活動する気がなくなったのでしょうか?グループの会員数が減るには様々な原因がありますが、その多くの原因には解決策があります。

 

微妙な対処を要する問題は、グループの一部の会員、あるいは数人の主要な会員がグループの活動に来なくなることですが、この問題に背を向けてはいけません。それらの会員と連絡を取って、疎外感を味わったのかどうか調べましょう。もし疎外感を味わったのであれば、原因を確かめ、事態が元に戻るように対策をとりましょう。

 

グループの落ち込みでよくある原因は、気分が滅入るような会合です。会合の運営に関する次の章を読んで、あなたのグループの会合の改善に努めましょう。もっと大切なことは、グループに深く関わっている会員が全員、これからも深く関わっていきたいと思うようにすることです。意気込みを失っても、責任感を持たずに会員はグループに居続けるものです。そのような人は、他の会員にも消極的な意識を広げがちです。新たな血を導入するために、委員会に新しい会員を何人か誘い、グループの活動にもっと深く関わりたい人がいないかどうか調べてみましょう。

 

一度、内部組織を見直したら、グループの結束を深めるイベントを企画しましょう。全員が集まるように、交流会あるいは大規模な1日単位のプロジェクトを行なって、最後にバーベキューで打ち上げをしましょう。会員リストから各委員が分担して全員に電話し、イベントに誘いましょう。他に考えられる方法は、公開の会合を行ってグループを再発足することです。イベントの運営には、できるだけ多くの会員が携わることができるようにしましょう。

 

スランプから脱するカギは、手遅れにならないうちに対処することです。その一方で、グループ活動の維持に対する熱意がなくなったら、その事実を受け入れましょう。挫折を認めずに、3、4人の会員でグループの活動を固持するのは無駄で、他の人が新しいグループを発足する妨げになるかもしれません。

 

グループの解散が理にかなっているならば、解散の決定を正式に発表して会員に知らせ、グループの規約に従って会計処理を行いましょう。残っている会員の労をねぎらい、実績を振り返りましょう。そうすれば、グループ活動の楽しい時期のよい思い出が、より一層心に残るでしょう。

 

しかし、認識すべきことは、わずか3、4人編成の小さなグループが、一カ所の現場で活動するという形態が理想的かもしれないし、単にメンバーが少ないということが、グループの解散の危機を意味しているわけではないということです。

 

<環境ポリシー>

 

環境保全活動を行なっているボランティアグループの目的は、地域の環境を守り、改善し、豊かにすることです。当たり前のことのように聞こえますが、時にこの目的が忘れられがちです。ボランティアグループは環境に対する目標基準を高く設定し、そのために活動する義務があります。この理念は単に環境保全活動のみならず、グループ活動の全てに活かされなければなりません。正式な環境ポリシーの採択を決める決めないにかかわらず、活動を通してあなたのグループが環境にどのような影響を与えるのかを考えていなければなりません。

 

 

 

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