日本財団 図書館


5. 救命索発射器取扱い上注意すべき事例集

 

(1) 発射直後弾頭から救命索がはずれ弾頭が思わぬ遠方へ飛んだ例

経過

下図のように約90m離れた個所に位置した想定船の上を越して落下するよう発射器を発射したが発射直後救命索を結んであった弾頭の環が腐食のため開いて救命索から弾頭が離れてしまった。救命索の付かない弾頭は予期しない程飛しょうして約270m離れた防波堤上に激しく落下はずんで海中に飛び込んだ。落下点から約10mはなれた防波堤の上で釣りをしていたひとが数人居り危うく人身事故を起こすところであった。

対策

イ. 救命索のついていない弾頭は条件により300m〜400mも飛しょうするので発射時に「あそこまでは飛ぶまい」と通常救命索の付いた弾頭の飛しょう間隔で考えず導索の切れた場合のことを考えて発射方向の人や船を退避させる。

また、発射方向のかなり遠方でも人や船の居る場合と移動して来そうな場合は発射しない。

ロ. 発射索と弾頭が離れる原因は下図の下欄に示したように幾つも考えられるので発射前に十分点検して原因を排除する。

 

030-1.gif

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION