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その様子を[図2.1.32 スロット倣い型の適用]に示そう。

図は極端に描いてあるが、角θが「すばみ度/開き度」に変化しても、ウェブ/フランジ長が「伸び」ても、ウェブ足元のスキャロップさえスライドすれば、適合できるのが解る。

 

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図2.1.32 スロット倣い型の適用

 

さて次に、このスロットの切り方で、困る問題を考えてみよう。

一つは、形鋼とスロット部が取り合うウェブ線位置の倣度である。倣い開先を取るには、型倣い切断でスロット全周を直切後の二次加工になる。また「出し切り」指示はできないから場合によっては、ウェブ線を出し切り量だけずらさねばならない。

二つ目は、フランジトップの問題である。このトップ線は、スロット部で形鋼と取り合うF.BやBKT.など小骨の止まり位置の合いマークに兼用する。この部分で合わせるのが、最も確実だからである。したがってスロットを抜いた後も、差金などで線位置が再現できるように、スロット外まで延長してマーキンしておくのである。

このフランジトップ線位置は、スロットを抜いた板の表面と裏面では、同じでない。マーキン面を変えると、貫通する形鋼の傾斜の板厚分だけの差が出る。

これらの状況を説明するのが[図2.1.33 スロットの位置補正]である。

 

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図2.1.33 スロットの位置補正

 

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