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【基準】

 

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図9-4 防毒マスクの構造例

 

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図9-5 ホースマスクの構造例

 

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図9-6 送気マスク用面体等の例

 

【解説】

 

イ. 送気マスク

送気マスクは、行動範囲は限られるが、軽くて連続使用時間が長く、一定の場所での長時間の作業に適している。

送気マスクには、自然の大気を空気源とするホースマスクと、圧縮空気を空気源とするエアライン及び複合式エアラインマスクがある。

防毒マスク及びホースマスクの構造を図9-4及び図9-5に送気マスク用面体等を図9-6にそれぞれ図示する。

送気マスクを使用するに当たっては、次の点に留意する。

a. 使用前に面体から空気源に至るまで送気に異常がないか入念に点検する。

b. 監視者を選任する。監視者は専任とし、従業員と電源からホースまで十分に監視できる人員とする。原則として2名以上とし、監視分担を明示しておく。

c. 送風機の電源スイッチ又は電源コンセント等必要箇所には「送気マスク使用中」の明瞭な標識を掲げておく。

d. 作業中の必要な合図を定め、従業員と監視者は熟知しておく。

e. 空気源は常に清浄な空気が得られる安全な場所を選定する。

f. ホースは所定の長さ以上にせず、屈曲、切断、押しつぶれ等がないよう設置する。

g. マスク又はフード内は隅圧になるように送気する(空気調節袋が常にふくらんでいること等を目安にする)。

h. 作業中に送気量の減少、ガス臭又は油臭、水分の流入、送気の温度上昇等異常を感じたら、直ちに退避して点検する(故障時の脱出方法やその所要時間をあらかじめ考えておく)。

i. 空気圧縮機は故障その他による加熱で一酸化炭素を発生することがあるので、一酸化炭素検知警報装置を設置することが望ましい。

ウ.防じんマスク

粉じん作業に用いられる呼吸用保護具のうち、防じんマスクについては、労働省で構造規格を定めており、労働大臣が行う型式検定に合格したものでなければ譲渡、貸与、設置してはならないことになっている。防じんマスクは、その形状により取替え式防じんマスク(隔離式、直結式)、使い捨て防じんマスクに分けられ、さらに面体は、その形状により全面形、半面形に区分される。また、取替え式防じんマスクにあっては、ろ過材、吸気弁、排気弁、頭部締めひもは容易に取替えできる構造でなければならない。

 

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図9-7 防じんマスクの構造

 

 

 

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