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FRP造船業安全衛生・環境指導基準

 事業名 小型造船技術講習
 団体名 日本小型船舶工業会 注目度注目度5


【基準】

 

2. 洗浄作業場の換気装置

事業者は、洗浄作業場に次の排気装置を設ける。

(1) 洗浄作業場を屋内作業場とする場合は、有機溶剤の蒸気を排出するため、有機則(有機溶剤中毒予防規則第16条第1項)に定めるところにより、次表に示す性能を有する局所排気装置を有機溶剤蒸気の発生源にできるだけ近い位置に設ける。

 

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注:制御風速とは、有機物質を完全に補足吸引するのに必要な流の速度をいう。

 

(2) 洗浄作業場を他の施設に隣接して設ける場合には、他の施設から洗浄作業場に直接通じる扉は、自動閉鎖型扉とする。

(3) 排気にサイディング粉じんが含まれるときには、ダクト内にたい積しないよう流速を大きくし、配管途中の曲がりをなるべくなくしなければならない。

 

【解説】

 

2. 洗浄作業場の換気装置

(1) 換気装置

FRP造船所で使用するスチレン、アセトン、酢酸エチル等は労働安全衛生法によりいずれも「第2種有機溶剤」に指定されている。

有機溶剤中毒予防規則では第2種「設備」で「第1種溶剤等又は第2種有機溶剤等にかかわる設備として、有機溶剤業務に従業員を従事させるときは、当該作業環境に有機溶剤の蒸気の発生源を密閉させる設備は局所排気装置を設けなければならない。」と定められている。

ただし、特定の条件下での少量の有機溶剤等を扱う場合の“除外”を有機溶剤第2条(用の除外)第1項の必要箇所をFRP造船所にあてはめて引用すると次のとおりである。

ア. 屋内作業場等のうちタンク等の内部以外の場所において当該業務に従業員を従事させる場合で、作業時間1時間に消費する有機溶剤等の量が、次式で計算した量(以下「有機溶剤等の許容諸費量)」を超えないとき。

W=2/5×A……第2種有機溶剤等の場合

W:有機溶剤等の許容消費量(1時間当たり単位グラム)

A:作業場気積(床面から4メートルを超える高さにある空間を除く。

単位:立法メートル。ただし気積が150立方メートルを超える場合は、150立方メートルとする。)

イ. タンク等の内部において当該業務に労働者を従事させる場合で、1日に消費する有機溶剤等の量が、有機溶剤等の許容消費量を超えないとき。

また、大形FRP船の船殻、操舵室などの成形のように局所排気装置等の設置が困難な場合並びに屋内作業場の周壁が開放されている場合の特例として、3より5に掲げる有機則の条項がある。この場合においては、以下に掲げる条項の中で明示されているように保護具使用のもと全体換気装置の稼働が必要である。

ウ. 第7条(屋内作業場の周壁が開放されている場合の適用除外)

次の各号に該当する屋内作業場において事業者が有機溶剤業務に従業員を従事させるときは、第5条の規定は、適用しない。

a. 周壁の2側面以上、かつ、周壁の面積の半分以上が直接外気に向かって開放されているとき。

b. 当該屋内作業場に通風を阻害する壁、つい立その他の物がないこと。

エ. 第10条(局所排気装置等の設置が困難な場合における設備の特例)

事業者は、屋内作業場の壁、床又は天井について行う有機溶剤業務に従業員を従事させる場合において、有機溶剤の蒸気の発散面が広いため第5条又は第6条第2項の規定による設備の設置が困難であた、かつ、全体換気装置を設けたときには、有機溶剤の蒸気の発散源を密封する設備、局所排気装置及びプッシュプル型換気装置を設けないことができる。

オ. 第13条(労働基準監督署長の許可に係る設備の特例)

事業者は、屋内作業場等において有機溶剤業務に従業員を従事させる場合において、有機溶剤の蒸気の発散面が広いために第5条又は第6条第2項の規定による設備の設置が困難なときは、所轄労働基準監督署長の許可を受けて、有機溶剤の蒸気の発散源を密閉する設備、局所排気装置及びプッシュプル型換気装置を設けないことができる。

(2) 換気装置の性能等

ア. 換気装置の性能

a. 局所排気装置のフードは有機溶剤の蒸気の発生源ごとに設けること。

b. 外付け式フードは、有機溶剤の発生源にできるだけ近い位置に設けること。

c. 作業方法、有機溶剤の発散状況及び有機溶剤の蒸気の比重等からみて蒸気を吸引するのに最も適した形式、大きさのものであること。

d. ダクトは長さが出来るだけ短く、ベンドの数の少ないもの。

e. 排気装置に空気性状装置が設けられているときは、排風機は清浄後の空気が通る位置に設けなければならない。ただし、吸引された有機溶剤の蒸気等による爆発のおそれがなく、かつ、ファンの腐食のおそれがないときは、この限りでない。

f. 局所排気装置、プッシュプル型換気装置、全体換気装置等の排気口は直接外気に向かって開放しなければならない。

g. 空気清浄装置を設けていない局所排気装置等の排気口の高さを屋根から1.5m以上としなければならない。

h. 局所排気装置は次の3)に掲げる形式に応じて、それぞれに応じた制御風速を出し得る能力を有するものでなければならない。この制御風速は局所排気装置のすべてのフードを開放した場合である。フードの形式に応じ囲い式フードにあては、フードの開口面における微小風速、外付け式フードにあっては、フードの開口面から最も離れた作業位置の風速である。

i. プッシュプル型換気装置は、労働大臣が定める構造及び性能を有するものでなければならない。

イ. 稼働

a. 事業者は局所排気装置を設けたときは、従業員が有機溶剤業務に従事する間、制御風速以上で稼働させなければならない。

b. プッシュプル型換気装置を設けたときは、従業員が有機溶剤業務に従事する間、労働大臣が定める要件を満たすように稼働させなければならない。

c. 全体換気装置を設けたときは、従業員が有機溶剤業務に従事する間それぞれの区分に応じて稼働させなければならない。

 

 

 

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更新日: 2019年10月19日

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