日本財団 図書館


(2) 処理コスト

処理コストの構成を図8に示す。

050-1.gif

図8 処理コスト構成

 

設備償却がほぼ半分を占めており、苛酷な温度・圧力条件のため各機器に高級仕様を適用したことが設備費の増大の原因である。如何に設備費の低減を図るかが課題であり、反応条件の再検討を含めたより詳細な検討が必要であるが、コストダウン要素としては、標準化による設計費の低減、高級材料の使用量低減、プロセスの改善(加熱、冷却方法等)、等が挙げられる。

 

4. 調査研究の成果

今回の調査研究において以下の成果が得られた。

(1) SCWOによりビルジ排水、生活排水の高度処理が60sec程度の短時間で可能であることが確認された。

(2) 1m3/day規模の廃水処理装置を想定し、大まかであるが処理コスト等の傾向を捕らえることができた。

今後実用化にあたっては、以下の項目についての検討が必要である。

(1) 船舶の振動、揺動への対策

(2) 完全自動化

(3) 設備費、処理コストの大幅な低減

(4) 装置の小型化

船舶用設備では上記のいずれもが重要課題であるが、如何に設備費を低減できるかが最大の課題である。今後の検討により達成可能と考えられる。

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION