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2.3 運転および計測

2.3.1 運転および計測の手順

(1) ラッシュカレントテスト

1) パイロットモータを停止させた状態でメインモータを運転し、ブレーキ(負荷)の設定を行う。

2) メインモータを一旦停止させ、再起動しメインモータの起動電流を計測する。

3) メインモータを停止し、パイロットモータを起動し、徐々に3000rpmまで回転を上げメインモータのロータを1000rpmで空転させる。

4) 空転しているメインモータを起動させ、起動電流を計測し 2)項で計測した起動電流と比較し、ラッシュカレントの効果を確認する。

(2) 制御運転テスト

1) 3000rpmで回転しているパイロットモータの回転数を段階的に徐々に下げ、入力軸・出力軸のトルク、各々のモータの電流、各部の回転数を計測する。パイロットモータが停止(出力軸回転数90.9rpm)するまで行う。

2) 次に前項とは逆にパイロットモータの回転数を徐々に上げ、同様の項目について計測する。パイロットモータが3000rpm(出力回転数0rpm)になるまで行う。

2.3.2 運転、計測結果

計測結果を表1〜表3に示す。

(1) 表1 出力トルク23.6kgf・mについて

1) ラッシュカレントテストでは、2項の起動電流55A(アンペア)に対し、3項は29Aであり、効果のあることが確認された。

2) 回転数2250rpm近辺では、制御電流(パイロットモータが発電するときに出力される電流)が少量出力され、発電されていることがわかる。

3) 出力軸が回転していないときは入・出力トルクは不安定な値を示すが、出力軸が回転を始めると、入・出力トルクはすぐに設定トルクになり、出力軸回転数が変わってもほぼ一定の値を示す。

(2) 表2 出力トルク39.6kgf・mについて

1) ラッシュカレントテストでは、前項同様2項の起動電流76Aに対し、3項は31Aであり、効果は認められた。

2) 回転数2250rpm近辺では、1810〜2310rpmまで変動し、コントロールが不可能であった。また、パイロットモータ電流も定格8.8Aに対し、10〜11Aが計測された。回転周波数指令と機械的な実回転が合わないため、過電流になったためと思われる。

 

 

 

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