日本財団 図書館


1. 舶用機関運転データの収録および解析

布谷舶用計器工業株式会社

営業部  小林 良太郎

 

1. 目的

現在、舶用機関運転データ収録は、比較的長い時間単位の周期毎に測定値をプリントアウトすることにより行っている。 そしてこの値をコンピュータに投入し、解析を行っている。

従って、各周期間内のデータが不足し、機関運転の的確な推移が把握できず、またコンピュータヘの投入作業が必要となり、迅速な対応が出来ないのが現状である。

これに対処するものとして、高速記憶媒体を使用し測定値の採取周期を短縮するとともに、解析用コンピュータヘの測定値の投入作業を省略できる装置の開発を目指して基礎研究を行い、船舶の安全運行に寄与することを目的とする。

 

2. 実施内容

機関運転データ収録用として、記憶媒体としてメモリカードを使用し、簡便性と記録の多量化・高速度化を計った装置を製作し、その性能を確認した。また、これにより得られたデータを、表計算プログラムソフトを内蔵したパーソナルコンピュータと組み合わせることにより、解析しその内容を検討するため、下記のとおり実施した。

 

2.1 ハードシステムの設計(図1系統図参照)

計画性能に該当する部品あるいは製品について、検討・選定し、システムを構築した。

1) データ収録装置は箱形とし、内部にCPU、各種インターフェース、メモリカードを組み込んだ。(写真1参照)

コンピュータボード(プリント基板)および関連ボードは、1ラック内に納めるようにし、変換器および端子類を含めて1ユニットとした。

2) 使用電源は、汎用的なDC24Vとし、不測の停電に備えてバッテリを装備し収録中のデータの消失を防ぐようにした。ただし、これはデータ収録動作を継続させるものではなく、収録中のデータを安全に記憶するまでの間、電源を供給出来る容量のものとした。

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION