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先ほど、ちょっと大蔵省の人の写っている写真があったんですけれども、大蔵省の人と税制の話をしていたときでも、税制改革のプランニングをする人は、実際の徴税をする人とセクションが違って、この2人が全く意思の疎通をしていないんですね。日本から来た大蔵省の人がびっくりしちゃったんですけれども、そういう税制をつくっても、徴税できないでしょうと。日本の場合はシステムをつくるときに、ちゃんと徴税できるかどうかということは相当考えてつくりますよということを言ったら、ヴィエトナムの人たちは非常に驚いていた。私の役目は税の制度をつくることであって、徴税できるかどうかということは徴税をする人が考えるんだと、こうおっしゃるわけです。だから、これでは、やっぱりどんなにヴィエトナムの人が賢くても、どんなにモスクワ大学で首席を取ってもいいものはできないわけで、こういうことをやはり、ノウハウを伝授していかないといけないのかなと思いました。

それはやはり、一つ一つやっていくのはなかなか大変なんですけれども、我が国のいいところというのは、やはり、現場と本部が密着しているところ、人材交流とか、そういうのがあって、現場の積み上げがあるところがいいところだと思いますので、そういうところはぜひ、皆様のほうからまた努力していただければいいのかなと思います。

なかなかそういうのは、UNDPとか世銀とか、アジ銀とか、ああいうハーバードでちょっと勉強した連中にはわからないんですね。だから、ワールドバンクとかUNDPにも賢い人はいて、ヴィエトナムの人ともっともらしい会話はしているんだけれども、全然地に足がついていないといいますか、全然実現性がないというようなことがよくあります。そういう点でも、日本としての特色というものをもっと出していくほうがいいのかなと思いました。

そういうことで、今後、やはり、我が国のODAを少しでも質の高いものにしていくためには、やはり、そういう、どうしてこの人たちがそういうことを考えるのかというところも立ち至って、我が国のいいところをいろいろご紹介申し上げるということで、相手国からも感謝され、しかも相手国がよくなり、日本の評価も高くなって、お互いにハッピーになれるということなのかなと思いました。

ちょっと雑駁な話が多かったので申しわけなかったんですが、時間もオーバーしていますので、どうもありがとうございました。

【男竹理事】 どうもありがとうございました。

大分時間もオーバーしておりますけれども、どなたかお一人だけ、ご質問を受け付けましょう、もしございましたら。

なければ、別の部屋に会場を用意しでございますが、お時間の許す範囲で、意見交換、ご懇談をしていただければと思います。

お手元のアンケートを、書ける範囲で結構でございますが、お書きいただいて、机の上に置いていただいても結構ですし、JTCAの職員にお渡しいただければ幸いでございます。

本日はどうもありがとうございました。(拍手)

─ 了 ─

 

 

 

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