日本財団 図書館


ただ、活用できない場合にはSAPROFを使うということで、97年の案件では、33ページですが、例えばスリランカの公害防止支援事業というのは、これはツーステップなんですね。これはSAPROFで形成したものでございます。それから、ことしになってからも、ヴィエトナムとか、スリランカとか、いろいろな形でSAPROF、あるいは別のSAPIとかSAPSというスキームを使うケースもありますけれども、ツーステップの形成をやっております。

それからあともう一つ、私どもはことしから、金融審査課という課を新たに開発企画部の中につくりました。これはツーステップ・ローンの専門の課でございます。そういったことで体制を強化しているところであります。

【男竹理事】 時間がちょっと過ぎていますけれども、せっかくの機会でございますので、橋本課長のご了解を得て、もう一方どうぞ。

【質問】 気象庁で国際協力を担当しております大野と申します。

質問は環境問題関連なんですが、世銀と、たしかUNDPが協力して、GEF(グローバル・エンバイロンメンタル・ファシリティー)というものをつくって、それはファンドですけれども。それで、温暖化防止対策というよりも、温暖化防止に関連して、対策にはならないけれども、現状把握とかいろいろなことをやっている。必ずしも、将来の利益につながるようなことではなくて、もっとインフラストラクチャーの整備とかいうことをやっている。したがって、それを踏まえて、UNDPを、JICAとかとダブらせて、世銀をOECFとダブらせると考えるときに、OECFさんでも、GEFみたいなのを設立して、さらにUNFCCCにフォローアップをするというような考え、あるいはそのタイミングというものはあるのかないのかという質問です。

【橋本講師】 2つ申し上げたいと思います。まず、GEFと基金とは関係がございました。GEFは、最終的には何年か前に日本政府が拠出したわけです。これは一般会計だったかな、大蔵省が拠出したわけですけれども、その拠出するまでのつなぎの間、OECFはGEFとの協調融資という形で日本政府がOECFの基金を活用しまして、GEFとの協調をやっております。実績はあまり上がっていないんですけれども、2件、タイとモロッコで1件ずつぐらい、そういう案件をやっている実績があります。

現在のスタンスということなんですけれども、基本的には、環境問題というのは、やっぱりOECFだけで何とかできる話ではなくて、通産省さんもいろいろ技術協力のファシリティーをつくってやっておられますし、そちらでいろいろ案件を形成していただきながら、我々はそれでいいものがあれば、それに円借款を供与していく。その際に、金利とか制度面では特別な手当がなされていますので、そういったやり方で対応していくのかな。新たにファンドをつくるとか、そういったことは今のところ考えておりません。

【男竹理事】 ありがとうございました。大分時間も過ぎましたので、ここら辺でとりあえず橋本課長の講演は終わりにしたいと思います。皆さん、拍手をもって。(拍手)

それでは、10分ほど休憩をしたいと思います。4時15、6分ぐらいから始めたいと思いますので、またここへお戻りいただければと思います。

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION