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開発途上国の運輸分野国際協力に関するセミナー

第1回(平成10年7月10日)

 

第一部 「ペルーの運輸事情」

 

【男竹理事】 それでは、時間になりましたので、ただいまから海外運輸協力協会平成10年度日本財団補助事業による第1回開発途上国の運輸分野国際協力に関するセミナーを開催させていただきます。

本日は、お忙しい中、多数お集まりいただきましてありがとうございました。私は、本日の司会役を務めます男竹でございます。よろしくお願いいたします。

講演に入ります前に一言おわび申し上げたいと思います。本日の講演は、お二方の講師に1つずつのテーマの講演を予定しておりましたが、ミャンマーの運輸事情についてというご講演をいただく予定の前ミャンマー大使館運輸アタッシェの川上講師が昨日、ご尊父が亡くなられたため、残念ながら本日のご講演はできなくなりました。そこで、もうお一方の講師であります前ペルー大使館一等書記官の坂井さんにペルーの運輸事情についてというテーマのほかに、皆様まだこ記憶に新しいと思いますが、ペルー日本大使館大使公邸人質事件について特別にお話ししていただくことにいたしました。既に解決後1年以上たっているわけでございますけれども、坂井さんの貴重なご経験、ご体験を、ペルーという国あるいは国民を理解する上にもきっと参考になるであろうというふうに考えまして、特に坂井さんにご講演をお願いした次第でございます。したがいまして、ミャンマーにつきましては、次回以降のセミナーでご講演をまた川上さんにお願いしたいと考えております。

本年度は、このようなセミナーを都合5回、第1回目がきょうでございますが、次回は9月、その次が10月、11月、それから来年2月と5回予定しております。テーマは、帰国運輪アタッシェ、あるいはJICAの専門家で運輸省から派遣され帰国された専門家の方から、国別の運輸事情あるいは運輸分野の国際協力の現状や問題点についてお語いただくということ、あるいは途上国の要人を召聘いたしまして、ご講演をいただくというようなことも考えております。したがいまして、改めてご案内をいたしますので、奮ってご参加いただけたらと思います。

それでは、お手元にございます本日の議事次第に沿ってセミナーを始めたいと思います。まず、本年3月にペルーから無事帰国された、現在、横浜にあります関東運輸局船舶部次席船舶検査官の要職につかれております坂井正博さんをご紹介したいと思います。第1部で、先ほど申し上げましたようにペルーの運輸事情、そして15分ばかり休憩の後に日本大使公邸人質事件の生々しいご体験をお話ししていただきたいと思っています。それでは、坂井さんよろしく。

【坂井講師】 今、ご紹介あずかりました関東運輸局で次席船舶検査官をやっております坂井と申します。まず冒頭に、第1回目で私のような者が講演をさせていただけるという栄誉を得ましたことに対して、男竹さん、大変ご苦労なさったのではないかと思いますけれども、まことにありがとうございます。それから、私ごとでございますけれども、第2部でまた詳しく話させていただきますけれども、一昨年、もう1年半前になりますけれども、1年半前の12月から足かけ126日間、非常に貴重な経験をさせていただきました。その際に、皆様方には大変ご心配なり、ご迷惑をおかけしたのではないかと思いますけれども、この場をかりましてお礼を申し述べさせていただきます。とりあえず、かたい話の第1部ということで、ペルー運輸事情という私のつくりました資料、ちょっと厚くて、これを全部読んでいたら、とてもじゃないけれども、1時間じゃ終わらないと思いますので、簡単にかいつまんで話させていただきます。

お手元の資料は若干入りまじった資料になっておりまして、4枚目に何かわけのわからない地図が入っておりますけれども、これは後ほど第2部のほうで使いますので、第1部ではこれは使いませんので、これと一番最後のページのものとあわせて見ていただけると第2部のほうがわかりやすいと、そういうためにつけておりますので、そのおつもりでごらんになっていただきたいと思います。

それでは、最初にペルーの運輸事情ということでやらせていただきますけれども、昨年11月に説明で使いました資料でございまして、若干、今の時期と違っているところがあるんですが、とりあえず3枚目のペルーの運輸状況、11月の説明資料で説明させていただきます。

 

 

 

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